「ECサイトはどう立ち上げればいいんだろう?」
「立ち上げるとき注意することは何だろうか?」
「立ち上げる手順が知りたい」
このようにECサイト運営の担当になった人たちにはたくさんの不安や疑問があると思います。
立ち上げ方も多くの手順があり、躊躇してしまう人もいるでしょう。
- ECサイトの立ち上げる2つの出店方法
- ECサイトを立ち上げる9STEP
- ECサイト立ち上げで失敗しない2つの気をつけること
- 成功させるためのコツ3つ
この記事を読めば、立ち上げでつまずいたり失敗する確率が大幅に減ります。それぞれのSTEPでも、ちょっとしたコツを載せており、役立つ内容になっています。
ECサイトの立ち上げを考えている人は、ぜひ参考にしてみてください。
ECサイトの立ち上げる2つの出店方法
ECサイトを立ち上げる方法は2つです。
- モール型
- 自社EC型
それぞれ詳しく説明します。
出店方法①モール型
モール型はすでにあるECサイトに出店する方法です。
出店者の情報を登録すれば1週間ほどで稼働できます。始めから最低限の機能が備わっており、ECビジネス未経験者でもすぐスタートできるのがメリットです。
しかし、商品が売れたときに発生する手数料が10%と高く設定されています。同じジャンルの人と価格競争するため、知名度が低いと購入してもらうのが困難です。
有名なところはAmazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングです。
モールの詳細は「失敗しないECサイトの構築方法 おすすめの制作会社も紹介」でも紹介しています。
出店方法②自社EC型
自社ECサイトは自分でサイトを構築する方法です。
モールより自由度が高く、オリジナリティが出せます。
自社ECサイトの構成方法は以下の4つです。
- ASP
- パッケージ
- オープンソース
- フルスクラッチ
- ASP
ASPはクラウドサービスを使ってECサイトを構築する方法です。サーバーを必要とせず、モールのような簡単操作でショップが開けます。構築費用は個人利用や小規模運営ならモールより安価で済みます。また、ASPはモールより手数料がかかりません。
- パッケージ
パッケージはあらかじめ提供された機能を使い自分でカスタマイズしていく方法です。最低限の機能に部品を付け足してカスタマイズしていきます。「自由度が高い」と「誰でも簡単に機能が搭載できる」を兼ね備えた構築方法です。ASPより費用は高くなります。
- オープンソース
オープンソースはプラグインを組み込んで作り上げる構築方法です。プラグインまたはコードを使って機能を付け足していきます。基本経費はサーバー代とドメイン代で済むため、コストパフォーマンスが高い方法です(プラグインにより費用が変わります)。その代わり、高度なノウハウが必要です。
- フルスクラッチ
0からECサイトを作る方法です。自社でサーバーを用意してすべての機能とデザインを作成するため、構築方法の中でダントツの難易度を誇ります。フルスクラッチは大企業向けです。
自社ECサイトの構築方法は「失敗しないECサイトの構築方法 おすすめの制作会社も紹介」でも紹介しています。
ECサイト立ち上げ9STEP
ECサイトを立ち上げるまでの手順は以下の通りです。
- ネット販売する目的を明確にする
- 商品を決める
- 競合調査する
- 必要な機能を洗い出す
- 利用するECサービスを決定する
- 商品登録
- テスト注文
- オープン
- 集客対策を開始する
ひとつずつ紹介していきます。
STEP①ネット販売する目的を明確にする
ECサイトを立ち上げるなら「利用する目的」を明確にしなくては長期的な利益になりません。
なんとなく販売しても売れることはほとんどないからです。
もし、何個か売れたとしても戦略がなければユーザーは離れてしまいます。
ネット販売をするなら目的をはっきりさせましょう。
以下の点から考えてみてください。
- ネットで販売する目的を言語化する
- ネット強みが活かせるか判断する
- 目的とネット販売を使う理由がほかの方法で実現可能か判断する
- 将来のことを考える
ネットで販売する目的を「知名度向上」「顧客の獲得」「戦う場所をネットにして競争を避ける」など1つに絞りましょう。
ネットの強みは遠方の人にも手軽に購入できることです。顧客の地元にあるライバルとの価値競争で勝てるなら利用する価値があります。
しかし、目的や理由がほかの方法で実現できるなら、ネット販売にこだわる必要はありません。「すでに販路先がある」「県外だと宣伝で経費の方が利益を上回ってしまう」なら、導入するメリットがないからです。
ある程度の売り上げが見込める状況で将来的に全国展開を目指しているなら、ECサイトは強力なシステムになります。これらを踏まえてネット販売を利用するのか吟味してください。
STEP②商品を決める
ネットで販売する商品は、すでに実店舗で売れているものがベストです。
人気商品は口コミで広まりやすいからです。欲しかったけど遠くで購入できなかった人が最初の獲得ユーザーになります。
ネットで販売するときは、以下に紹介する2点に気を付けてください。
- ネット上で本当に需要があるか調べる
- 保管が簡単なものを選ぶ
実店舗とネットの世界は需要が若干違います。商品を目視できないため、ユーザーは購入をためらうのです。
人気の商品をフリマアプリやオークションサイトを使って実際に売れるのか調べてみましょう。公式が出しているとなれば宣伝になります。転売の現場をおさえることも可能です。
ネット販売での商品は少量で保管できるものにしましょう。あまりに多いと在庫管理が大変です。保管がきかないものでは売れ残ったとき破棄しなくてはなりません。
商品数は10〜20個ほどを試運転で販売してください。商品が食品なら生ものは控えましょう。
STEP③競合調査する
売る商品が決まったら自社ECサイトを持っている企業の調査をします。
競合調査は以下の手順でおこないます。
- 自社製品やジャンルでキーワード検索し、ECサイトを10社ほどチェックする
- チェックしたライバルのECサイトで目についたデザイン、機能、決済方法をエクセルやスプレットシート書きだします。
Google検索で見つからないときは、モールを調査しましょう。自社ECサイトと並行してモールに出品している企業を探ります。
ECサイトの目的は商品を売ること。ライバルサイトは売るためにどんな工夫をしているのか、どんな共通点があるのか調べます。この要素をリストに打ち出してください。
丸パクリはダメです。画像や文言、デザインは自社で用意してください。
STEP④必要な機能を洗い出す
競合調査を終えたら搭載した方がいい機能をリストアップします。
ライバルサイト調査でメモした内容をエクセルやスプレットシートにまとめてください。決済方法、商品のレイアウトなど、できるだけ細かく出します。この作業は30〜1時間程かけて取り組みましょう。
このリストがオリジナリティのあるECサイトを作成する上でとても重要になってきます。
STEP⑤利用するECサービスを決定する
作成したリストをもとに機能が搭載できるサービスを調べます。
ネットで調べてわからないなら無料資料請求や無料相談に申し込んでください。このとき、作成したリストをもとに実装したい機能を伝えるとスムーズにやり取りできます。
伝える内容は以下の通りです。
- 年商規模
- 売りたい商品
- 商品の需要状況(オークションなど)
- 実装したい機能(理由もあった方がいい)
- 売り上げの計画
- 可能であればささげ作業のこと(商品登録で説明)
上記の内容で打合せをし、「こちらの方が実現しやすいですよ」といった意見をもらったら方針を切り替えます。変えた方がいい理由を聞いて次回に活かしましょう。
方針が決まってから実装し運用できるまで1〜2か月はかかります。焦らず話し合いを進めてください。
制作会社の選び方は「失敗しないECサイトの構築方法 おすすめの制作会社も紹介」でも紹介しています。
STEP⑥商品登録
ECサイトに商品を登録します。
サイトに登録することをささげ作業といいます。
ささげとは撮影、採寸、原稿の頭文字をとった言葉です。商品の印象を決めるため、専門の業者に頼むところも多い作業です。
ほとんどのケースでは、ECサイト制作会社が紹介してくれます。「撮る写真の枚数」「登録する商品」「商品の大きさ」で値段が変動します。
サイト導入はだいたい1~2か月くらいでできます。ささげ作業を間に合わせるために初期の打ち合わせの段階で相談してください。
STEP⑦テスト注文
写真がECサイトに配置されたらテスト注文します。
実際に注文し受注管理画面が更新されたか確認してください。
受注テストでエラーが出てもあわてないでください。ECサイトはあらゆる会社とシステムが連動しているため、不具合はつきものです。
まずは、こちら側の操作が間違っていないか確認します。何度かやり直して無理ならサポートを利用して解決してください。
経験ですが15分取り組んで改善しないトラブルはサポートに問い合わせた方が賢明です。
STEP⑧オープン
テストが完了したら、オープン日時を決定します。
SNSで告知したり、プレスリリースを出してください。
集客人数によってオープン当日の対応が変わります。ECサイトは開設から半年くらいは人が来ません。
しかし、企業や商品に知名度があったり、集客でインフルエンサーと関係したりすると想像以上に人が来る可能性があります。
集客状況によって対応する人数を決定しましょう。ほとんどの企業では多くても3〜5人いれば回ります(大企業やトラブル対応は別です)。
STEP⑨集客対策を開始する
SNSやオウンドメディアを利用し集客します。SNSはSEOに関係なく集客できるため、おすすめです。
SNSでは以下の方法があります。
- X(テキストで伝える)
- YouTube(動画で伝える)
- Instagram(画像で伝える・20~30代の若い層が多い)
- Facebook(テキストで伝える・経営者や代表が多い)
オウンドメディアは企業が運用するブログです。
ノウハウを提供し自社に興味を持ってもらうのが目的で、多くの中小企業が運用しています。自社内にブログのノウハウを持っている人がいないなら外注しましょう。
効果が出るのはどちらの方法も半年〜1年くらいです。時間をかけながら育てていきましょう。
ECサイト立ち上げで失敗しない2つの注意点
失敗を避けるために気を付けることは以下の通りです。
- 機能を付け足しすぎない。
- デザインにこだわりすぎない
それぞれ詳しく説明します。
注意点①機能を付け足しすぎない
ECサイトを立ち上げるとき、機能をたくさん付け足さないようにしましょう。
かなりシンプルなECサイトでもホームページより多くの機能が搭載されいます。初心者がいきなりすべての機能を使いこなすのは無理です。
また、オプションの数だけ月額費用も高くなります。
打合せで必要な機能、現段階ではいらない機能を割り出してください。
運用経験応じて機能を実装していきましょう。
注意点②デザインにこだわりすぎない
デザインにこだわっても売り上げが伸びるわけではありません。シンプルでユーザーが使いやすいサイトが成約につながります。
シンプルだけど鮮やか、商品が手前に強調されるようなサイトデザインにしてください。
デザインに困ったら、デモサイトを参考に作ってください。
成功させるためのコツ3つ
成功させるコツは以下の通りです。
- サポートセンターを利用して改善を繰り返す
- 集客に力を注ぐ
- LTVの最大化を考える
ひとつずつ解説していきます。
コツ①サポートセンターを利用して改善を繰り返す
利益を出し続けるには改善しながら運営していく必要があります。
問題があるECサイトはアクセスが下がってしまうからです。
改善するときは以下手順に沿っておこないましょう。
- サポートセンターをフルに利用してまず運用する
- 運用データを集める
- データから改善するべき要素を1つ決める
- 方法をサポートセンターと相談して決める
- 決めた方法を実行する
- 繰り返す
サポートを利用すれば、たいていの問題は解決できます。どんな課題に悩んでいるのか答えられるよう情報を整理してください。
たとえば、「3ヵ月以内にCV率を2%向上させたい」「アップセルの成功率を5%上げたい」「アナリティクスの使い方をもう少し詳しく知りたい」などです。
「サポートをうまく使えるか」がECサイト成功の鍵です。
サポートが強みのリピストX(クロス)は、「リピストX(クロス)の評価は?魅力を解説します」で詳しく取り扱っています。
コツ②集客に力を注ぐ
集客でSNSを使うなら更新頻度が重要です。更新されていないとつながりが途絶えてしまいます。
毎日更新できれば理想です。厳しいなら3日おき、遅くても1週間以内に更新してください。
休日や休憩時間に1週間分の投稿を作って予約投稿すれば無理なく更新できるはずです。
コツ③LTVの最大化を考える
大きな利益を出すならLTVの最大化を考えましょう。
LTVとは、ユーザーが契約してから契約解除するまで企業が得られる利益のことです。新規顧客獲得はハードルが高く、広告や商品説明など費用が掛かります。
既存顧客にアプローチする方が経費はかかりません。
LTVを最大化する方法は以下の通りです。
- 商品購入時に定期購入を訴求する
- 商品購入時に関連商品を紹介する
購入頻度を上げるためにLINEやメルマガなどで知らせる
1つの商品だけでも定期購入など工夫次第で利益になります。
LTVは既存顧客により良いサービスを提供する指標です。
まとめ
ECサイトの立ち上げは売る商品がはっきりしていれば問題ありません。
サポートをフルに利用していけば強力なライバルがいても生き残っていけるでしょう。
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